「冷蔵庫から出したてのウェットフード、そのままあげていいの?」
「ドッグフードにお水をかけるとき、冷たくても大丈夫?」
そんな日常のふとした疑問に、栄養学と犬の習性の観点からお答えします。今日からすぐに始められる、愛犬が喜ぶひと手間をご紹介しますね。
なぜ、冷たいごはんは避けたほうがいいの?
冷蔵庫から出したてのキンキンに冷えたごはんは、わんちゃんの体にとって少し負担が大きいです。理由は大きく分けて2つあります。
1.内臓を冷やして消化能力を下げてしまう
犬の平熱は38度〜39度台と、人間よりも少し高めです。冷たい食べ物が急に胃に入ると、内臓が冷えて血管が収縮し、消化酵素の働きが鈍くなってしまいます。特に、シニア期に入ったわんちゃんや、お腹が弱いわんちゃんは、下痢や嘔吐の原因になることもあるため注意が必要です。
2.冷たいごはんは美味しさを感じにくい
犬は、味覚よりも「嗅覚」で食事を楽しみます。食べ物は温まることで香りの分子がフワッと空気中に広がるため、冷たいままでは犬にとってあまり匂いがしない、美味しくなさそうなものに見えてしまっているかもしれません。
犬ごはんの理想の温度は人肌の38〜40℃
犬にとって最も消化に良く、かつ食欲をそそる温度は人肌(38〜40℃前後)です。
これは、彼らが野生下で食べていた獲物の体温に近い温度。本能的に「あ、これは栄養があるごはんだ!」と感じる温度なのです。
注意!「熱すぎ」はヤケドのもと
良かれと思って熱々にしすぎるのは禁物です。犬は人間のように息を吹きかけて冷ますことができません。必ずご自身の指先で触れてみて、ぬるいかな?と感じる程度であることを確認してあげてくださいね。
今日からできる!美味しさを引き出す工夫
「毎日きっちり温度を測るのは大変そう…」と感じる必要はありません。いつもの準備に、こんな工夫をプラスするだけで十分です。
ドッグフードにぬるま湯をかける
ドライフードに40度くらいのぬるま湯を少し加えるだけで、香りがふわっと立ち上がります。水分補給も同時にでき、消化もしやすくなってて一石三鳥です。
電子レンジの「解凍モード」を活用する
ウェットタイプのドッグフードは冷蔵庫から出して冷たいままあげるのではなく、電子レンジで少し温めてあげるのはいかがですか?温める際は、加熱しすぎを防ぐために解凍モードや低ワット(200W以下)で数秒ずつ様子を見ましょう。
完璧じゃなくていい!少しずつから始めませんか?
一番大切なのは、飼い主様が無理なく続けられることです。
栄養バランスや温度管理を完璧にこなそうとして、お母さんが疲れてしまっては、わんちゃんも寂しくなってしまいます。「今日は時間があるから、少し温めてあげようかな」という、その優しい気持ちこそが最高のスパイスです。
まずは、週に数回、夜ごはんだけ温めてみるといった小さな一歩から始めてみませんか?愛犬がしっぽを振って喜ぶ姿を見れば、きっとそれが飼い主様の喜びにも繋がるはずです。
